理(ことわり)の中で -胎児がリンパ管奇形に-

2018.3.28 胎児に腫瘤が見つかりました。その後の記録です。

入院2日目

2018.05.01

さていよいよ出産日です。

予定帝王切開のため、昨夜から絶食です。水は朝の8時まで飲んでよいとのことでギリギリまで飲んでいました。
手術は11時からスタートです。
しばらくお風呂には入れないので、最後のお風呂を済ませて手術着に着替えて時間になるのを待ちます。手術をするといってもあまり現実感がなくて緊張はしなかったのですが、いざ時間になり、看護師さんと手術室までの長い道のりを歩きながら徐々に緊張してきました。

手術棟に入り、名前、手術の内容などを確認して看護師さんから手術着を着た人たちに引き渡されます。その人たちに連れられ、手術室に入り、手術台に横になるように言われます。横になって待っていると、手術の担当医師が入ってきて軽く挨拶をしてくれました。麻酔医も挨拶をしてくれて、麻酔を打つ体制になります。横を向いて、背中を丸めて、まずは痛み止めの注射を刺されます。そのあとわりかしすぐに麻酔の注射が刺さります。
「痛いですか?」と麻酔医さんが聞いてくれました。痛くはないような気がするけど、痛くなりそうな気がする、、、と思って返事を渋っていると、そのまま注射は最後まで刺されました 笑
手足がしびれたようになりますよ、という事前の説明通り、手足の感覚がなくなり、ポカポカと温かくなってきました。麻酔が効くまで30分くらいかな?(姉は一時間以上かかったらしいので個人差があります)胸のあたりまで麻酔が効いていることを氷枕を当てて確認してくれました。(冷たくなければ効いている)
そうこうしているうちに私の担当医がやってきて、麻酔が終わったタイミングで術前の確認をしていました。
「それでは帝王切開術を行います。よろしくお願いします。」
と医者と看護師さんたちが言って、おなかを触られている感覚がしました。
正直、いつ切られたのか全く分かりませんでした。ただただ私の胸の下に器具を置かれていたのが気になっていました。笑
もしどこかの機械のなにかしらに写ってグロテスクなものが見えたら、、、と思ったら怖かったので、基本的には目を閉じていました。
麻酔医さんが「そろそろ赤ちゃんがでてきますよ。引っ張る感じがしますよ」と声をかけてくれます。そのあと、結構な強さでおなかの中を引っ張られました。赤ちゃんが出てきたようです。赤ちゃんの泣き声が聞こえます。
「赤ちゃん元気ですよ」麻酔医さんが言ってくれます。
「ありがとうございます」と言いながら、私は泣いてしまいました。泣き声が聞こえるか分からなかった我が子。しっかり泣いてくれている。なんてありがたいんだ、と。
上2人産みましたが、泣いたことなんてありませんでした。
まあそれはおそらく、陣痛の痛みで朦朧となっており、産まれたことによる陣痛からの解放感のほうが上回っていたからだろう、とか、旦那がいたからだろう、とかいろいろ考えられる理由はありますが。
泣いたことが恥ずかしくて静かに泣きました。手は縛られてて動かせないので、ただただ涙が流れていくのを見た麻酔医さんが「そりゃ泣いちゃうわな」と共感してくれて、さらに涙が流れました。助産師さんが私の涙を拭いてくれました。

しばらくして、助産師さんが赤ちゃんを横に連れてきてくれて、触らせてくれました。カンガルーケアはできないけど、その姿を見れてとても安心しました。久しぶりにみる新生児はちっこくて、「ちっちゃい…」とつぶやいてしまいました。笑
赤ちゃんは保育器にすぐさま入れられて、NICUへと連れていかれました。

その後、ガーゼが足りない騒動があってなかなかおなかを閉じてもらえませんでしたが、無事に閉じてもらった後、病室に戻りました。ベッドで上を見ながら移動されると酔いそうだったので、途中から目をつぶるとどんどん眠りへと落ちていきました。
麻酔が効いているとはいえ、おなかを切ったわけで、そのダメージはしっかりおなかに残っているので、眠くなるのは当たり前。そこから次の日の朝までは基本的にずっと朦朧としていました。

結局その日は赤ちゃんには会えず、腫瘤(ずっと腫瘍と言っていたが、腫瘍ではなくこういうらしい)がどんな状態かも分からずでした。

本当はNICUに行く前に旦那も少し対面して写真を撮ってもらう予定だったのですが、連絡の行き違いで会えなかったし写真も撮れなかったようです。病院しっかりしてくれー!!

夜中起きたときに水分は取れたので、私自身の経過は良好でした。